ムナーリは樹木というものに強い興味を持っていたようで、「木をつくろう」「樹木の物語(romanzo di legno)」のような本だけでなくいろいろな形で木をモチーフにした仕事をのこしています。また、1960年に初めて訪れた日本にも強い興味を持ち続けていたのでしょう、ムナーリのスタジオには日本のオブジェ(数度の来日の際に持ち帰ったもの?)が沢山あったと聞いています。さらにムナーリはグラフィックデザイナーでもあったわけですが、それらすべての興味が交差したところに、この「木」のカリグラフィー(習字の作品)が生まれたのではないでしょうか。