421.「ムナーリのフォーク」とレオ・レオーニ
2024-09-02


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レオ・レオーニの研究家であり板橋区立美術館の館長、松岡希代子さんの『レオ・レオーニ 希望の絵本をつくる人』の中に、面白いエピソードが紹介されていました。
ムナーリがイタリア人のハンドサインをフォークで表現した作品が生まれるきっかけを作ったのがレオーニだった、というお話です。

『レオ・レオーニ 希望の絵本をつくる人』

このエピソードは、『ムナーリのフォーク(Le forchette di Munari)』の巻頭に英語で紹介されています。

At this restaurant, Leo Lionni told me one day that he was starting a new magazine, and asked me to contribute something for first issue. Ot was thanks to him that the cartoons variations on the forks came to life.

(NYの)レストランで、ある日レオ・レオーニは新しい雑誌を発刊すること、私にもその雑誌へ何か寄稿してくれないかと私に話してくれた。これが「ムナーリのフォーク」たちが生まれるきっかけになった。

ムナーリは他にもイタリア人のハンドサインについてまとめた『イタリア語辞典別冊(Supplemeno al dizionario italiano)』という本を作っています。
『ムナーリのフォーク』が本になったのは1991年(レオーニの雑誌はそれより前の1956年)のことですから、レオーニがNYでムナーリに声をかけたことで『ムナーリのフォーク』が生まれ、また『Gesti(ジェスチャー)』(1994年)が生まれるきっかけとなった、ということのようです。
ムナーリとレオーニは青年時代、短い期間ではありますがイタリア未来派の芸術運動に同時期に参加していた古い友人同士でもありました。

本稿の内容とは関係がないのですが、ふと思いついて調べてみたところ、本blogは、ちょうど20年前の今日から始まっていました…
追記:幾つかの本の初出年に誤りがあったようなので修正しました(2024年11月末)。
[デザイン]
[ムナーリ]

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